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  プロダクトマネージャー  

概要
HDDの寿命はパソコンの使用時間が大きく関係しているようです。突然RAWになったり、異音がしたり、ブルースクリーンになったりするなどの問題。実は、その原因はHDDに不良セクタの大量存在にあります。この記事は、不良セクタに関する基礎知識を説明し、無料の診断・修復方法を紹介します。



現在、コスパにより、多くの人はSSDをシステムディスクとし、HDDをデータディスクとして使用しています。この記事は主に、HDDの不良セクタやトラック0エラーの問題について説明します。SSDの修復方法に興味があるなら、記事「HDD/SSDが認識しない時の対処方法」をご覧下さい。

外付けHDDが突然RAWになった場合は、記事「外付けhdd認識しない?原因とデータ復旧対策を徹底解説」をご覧下さい。

ディスクの構造

不良セクタとは?

不良セクタ(bad sector)とはハードディスクまたはフラッシュメモリなどの記憶媒体において、何らかの障害によって利用できなくなったセクタのことです。ハードディスクの場合、磁気プレートの読取/書込ヘッドや、磁気パッドの摩耗が原因となります。

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不良セクタがある場合の症状

1. ファイルへのアクセス速度が大幅に低下になります。

2. PCから「カチカチ」と音が鳴り始め、ある時に「ドライブにアクセスできません」と表示されます。

3. HDDからOSを起動できなくなります。FDD(フロッピーディスクドライブ)またはCDやDVD等の起動ディスクから起動した後に、HDDのドライブ文字が表示されますが、全然操作できなません。または、ドライブ文字も表示されません。

4. ファイルの読込やプログラムの実行を行うと、再読込を繰り返し、「ファイルまたはディレクトリが壊れているため、読み取ることが出来ません」と表示されます。または、認識に異常な時間がかかります。ある場合、ブルースクリーンが出ることもあります。

5. ウイルス感染ではない場合、OSが正常に起動できず、「Sector not found」または「General error in reading drive C」というメッセージが表示されます。

6. HDDのフォーマットを実行すると、フォーマットの途中でエラーが発生し、パソコンがフリーズしてしまってフォーマットが完了できません。

7. パソコンを起動するたびに、「Scandisk」が自動的に実行し、ディスクのエラーをチェックします。

8. HDDが常にRAWになります。

9. 「ハードディスクの問題が検出されました」というメッセージが表示されます。

ハードディスクの問題が検出されました
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不良セクタの種類

通常、不良セクタは論理的な不良セクタと物理的な不良セクタに分かれています。

論理的な不良セクタ – 物理的な損傷はないが、OSやソフトウェアの必要に応じて、データが記録できないように表示される不良セクタです。

物理的な不良セクタ – プラッタの経年劣化や衝撃によるプラッタ表面の傷、磁気ヘッドの経年劣化や損傷による誤動作など、ハードディスクの物理的な損傷が原因で発生する不良セクタです。

一般に、不良セクタ診断ツールなどを使用しても、不良セクタの種類を判断することは困難です。しかし、次の操作手順のようにすれば、それを究明することができます。

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不良セクタの診断・修復方法

1.不良セクタの位置を確認する

不良セクターの位置を確認するため、ツールが必要です。フリーソフトHDD-SCANをオススメします。

ダウンロード

HDD SCAN
HDD-SCANは、スキャン結果をグラフで視覚的に表示する
不良セクタ
78%の時、多くの不良セクタ不良セクタが表示される
検査状態ログ記録及びレポート

検査結果、HDD状態、ログ記録などをレポートとして出力可能

スキャン結果において、HDD-ScanはHD Tuneなどほかのスキャンソフトより、詳しい状況を確認でき、詳細なレポート出力できます。HD Tuneは一部の不良セクタしか検出できません。

2.ディスク製造メーカーの修復ソフトを使用する

注意:ディスク製造メーカーの修復ソフトを使用すると、すべてのデータが消去される可能性があります。HDDに重要なデータを保存している場合は、まずデータをバックアップするか、Windowsに搭載されるドライブのエラーチェックツールを使用してください。

Seagate&Maxtor

Windows版SeaToolsをダウンロードしないでください。 Windows版SeaToolsはいくつかの小さな問題のみスキャン・修復できます。不良セクタを修復したいなら、DOS版SeaToolsをダウンロードする必要があります。
Windows版SeaTools
1)DOS版SeaToolsをダウンロードします。

ダウンロード

2)ImgBurnをダウンロードし、isoファイルをCDに書き込みます。

ダウンロード

ImgBurn
ImgBurn
完了後、CDの優先起動順位を一番にします。「Basic Tests」→「Long Test」をクリックし、不良セクタを検出・修復します。
SeaTools for DOS

West Digital

Data Lifeguard Diagnostic for Windows をダウンロードします。

ダウンロード

ディスクをダブルクリックします。

Data Lifeguard Diagnostic for Windows
「Data Lifeguard Diagnostic for Windows」は、米ウェスタン・デジタル社(WD)が無償で公開しているハードディスク診断ツールです。

Windows 10/8/7に搭載されるドライブのエラーチェックツール

使用しているHDDの製造メーカーが修復ツールを提供していない場合は、Windows 10/8/7に搭載されるドライブのエラーチェックツールを使用してください。

操作手順
1.「Win」キー + 「R」キーを同時に押します。「diskmgmt.msc」と入力し、「OK」をクリックします。
diskmgmt.mscを入力
2.ディスクのパーティションを右クリックし、「プロパティ」を選択します。
ディスクのパーティションを右クリックし、「プロパティ」を選択します
3.「ツール」欄の「チェック」を選択します。
「ツール」欄の「チェック」を選択します
4.Windows 7/8の場合は、「ファイル システム エラーを自動的に修復する」と「不良セクタをスキャンし、回復する」にチェックを入れてください。Windows 10の場合は、デフォルトですべてのエラーを自動的に修復します。
「ファイル システム エラーを自動的に修復する」と「不良セクタをスキャンし、回復する」にチェックを入れます
これは主に、不良セクタを使用不可としてマークし、そこへのデータの書き込みを防止します。なお、HDD-Scanを使用すると、それらの不良セクタの位置が表示されます。
不良セクタを完全に修復したいなら、ローレベルフォーマット(必ずしも成功できない)またはディスクの交換を行うしかないです。

3.修復後にも不良セクタが大量存在している場合や、しばらくしてから不良セクタが再度発生した場合は、HDDを交換する必要がある

HDDを交換するには、データを新しいHDDにコピーする必要があります。無料のソフトRenee Beccaの使用はオススメです。このソフトは、不良セクタのあるディスクに格納されているデータを他のディスクへ移行できます。「システム移行」機能を除いて他の機能はすべて無料です。
SSDクローンソフトRenee Becca
クローン先とクローン元の指定。ディスクをブート可能にする
わずかなステップで、不良セクタのあるディスクに格納されているデータを新しいディスクにコピーできます。
Renee Becca - クローンや引っ越しにも対応、多機能なバックアップ・復元ツールクローンや引っ越しにも対応、多機能なバックアップ・復元ツールRenee-Becca

自動4Kアライメント システムをSSDに移行すると、4Kアライメントが自動的に実行され、SSDのパフォーマンスを向上させる。

GPTとMBR対応 システムを移行する時、自動的にSSDに適切なパーティション方式にする。

NTFSとFAT32対応 さまざまなファイルシステム対応。

速度が速い 先進的なアルゴリズムを利用し、最大3000MB /分の速度を達する。

多機能 システム移行、バックアップ、HDDクローン、クリーンアップ等の機能ある。

自動4Kアライメント SSDのパフォーマンスを向上させる。

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ローレベルフォーマット

ローレベルフォーマットとは、ハードディスクやフロッピーディスクといった磁気を用いた記憶メディアにおける初期化の最初段階で、ディスクのトラックを分割するセクタの配置をすべてやり直し、コンピューターがディスクを制御できるようにすることです。フォーマットするとき、使用不能または不安定な格納場所がスキップされます。これで、Windows OSやHDD-Scanなどがそこにアクセスしないようになります。
ローレベルフォーマットは、ディスクの寿命に悪影響を与えるリスクがあります。従って、できるだけディスクをローレベルフォーマットしないでください。
ローレベルフォーマットするツールは、「HDD LLF Low Level Format Tool」をお勧めします。

ダウンロード

HDD LLF Low Level Format Tool
HDD LLF Low Level Format Tool
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トラック0エラーが出る時の修復方法

問題分析:

1.トラック0エラーが出る時に、パソコンがHDDから起動できず、「No bootable device」が表示される。

No bootable device

2.HDDをフォーマットする際に、「無効なメディアかトラック0が不良です。このディスクは使えません。」と表示される。

その原因は主に、ディスクの最初のトラック(トラック0)が破損しており、読み書きできないことです。トラック0エラーも不良セクタの一種ですが、トラック0が非常に重要なので、修復操作がちょっと面倒かもしれません。

マスターブートレコード(MBR)はトラック0にあります。MBRのないディスクは起動できません。また、パーティションの分割やフォーマットを行うすることも不可能です。

解決方法:

トラック0エラーが出るディスクにパーティションテーブルが紛失したため、Chkdsk、HDD-ScanまたはWindowsに搭載されるドライブのエラーチェックツールによって不良トラックを修復し、隔離することはできません。

まず、パーティションテーブル再構成機能のあるデータ復元ソフトで重要なデータをバックアップします。そして、特別なツールを利用し、トラック1をトラック0に変更してから、ディスクが徹底的に修復されます。

1.HDDをホストから取り出し、別の正常に動作できるパソコンに接続する

1)取り外されたHDDを直接別のホストに接続します。

2)外付けHDDケースに入れてUSBケーブルで別のホストに接続します。次の操作は数時間、さらには1〜2日続くかもしれないので、良質なケースを使用した方が良いです。

外付けHDDケースに入れてUSBケーブルで別のホストに接続します

2.パーティションテーブル再構成機能のあるデータ復元ソフトで重要なデータをバックアップする。

ソフトRenee Undeleterの使用はオススメです。その「ディスクの完全スキャン」機能はMBRがなくても自動的にスキャン情報によってすべてのパーティションを再構成し、各パーティションのファイル(紛失したファイルも含まれる)を救出できます。

「ディスクの完全スキャン」機能
「ディスクの完全スキャン」機能
ディスク全体をスキャンし、大量のアルゴリズムを実行する必要があるため、長い時間がかかるかもしれません。2-3時間かかる場合があれば、2-3日かかる場合もあります。
Renee Undeleter - 安全・プロなデータ復元ソフト・データ復元の専門家データ復元ソフトRenee Undeleter

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3.PCTOOLSまたはDisk Managerでトラック0を修復する。

HDDを修復したいなら、特別なツールでディスクの管理情報を変更する必要があります。IBMのDisk Managerを使用して修復することを推奨します。

Disk Manager
  1. 「ALT」+「M」を押します。
  2. 「Edit/ViewParations」を選択します。(画面の右上にBIOSが設定したHDDに関するパラメータが表示される)
  3. 「Del」または「Delete」を押し、すべてのパーティションを削除します。
  4. 「Insert」または「Ins」を押し、新しいパーティションを作成します。必要に応じてパーティション形式(FAT12、FAT16、FAT32など)を選択します。
  5. 「Cylinders」モードを選択し、「0,XXXX」の「0」を「1」に変更します。これで、トラック1がトラック0になります。(注意:「XXXX」がパーティションの終了トラックです。必要に応じて変更してください)
  6. 保存した後、HDDをフォーマットします。
HDDが正常に修復された場合でも、重要なデータ保存用のディスクとして使用しない方が良いです。
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