Satoshi プロダクトマネージャー 2018-4-4
概要
この記事は、二つのパーティションテーブル形式MBRとGPTの違い、及びそれらに対応するBIOS/UEFIの違いを紹介します。
新しいハードディスクを使う前には、パーティションの分割形式を選択しなければなりません。Windows OSに使用されるパーティションテーブル形式は MBRとGPTの2種類に分かれていますが、それらの違いはご存じでしょうか?
MBR
MBRとは(Master Boot Record)の略で、マスターブートレコードと読みます。1983年、IBM会社に発表されたパーティションテーブル形式です。 ハードディスクの最も先頭にあるために、マスターブートレコードと呼ぶようになりました。そこには、ブートローダとハードディスクにある論理区画の情報が記録されます。先頭セクタにある実行可能コードによってOSを起動するので、MBRが破損すると、システムを完全に起動できないかもしれません。MBR形式を採用するPC端末の起動はまず、マザーボード上のBIOSが起動します。そして、BIOS がMBRを読み込んだ後、OSがMBRから起動します。これが、MBRディスクの起動の仕組みです。
MBRには様々な制限があります。簡単に言えば、MRBは2.1TBまでのハードディスクしか対応できません。2.1TB以上のハードディスクを使用すれば、余分の部分が識別されません。そして、最大4個までプライマリパーティションを分けれます。さらにパーティションを作成したければ、プライマリパーティションの1つを「拡張パーティション」として使用し、その内部を複数の論理パーティションに分割する必要があります。 大容量ハードディスクが主流になっている現在には、MBRはもはや時代に遅れました。
図:MBR形式のディスクパーティションに最大4個までパーティションを分けれます。
GPT
GPTは先端技術を採用し、古いMBRを置き換える新しいパーティションテーブル形式です。「GUIDパーティションテーブル」や「グローバル一意識別子ディスクパーティションテーブル」とも呼ばれます。 GPTとUEFI BIOSは相互補完の関係です。
GPTのメリット:
- ハードディスクの容量が2.1TBを越えても認識できます。理論上、現在は18EBまでも対応できます。(1EB=1024TB=1048576GB)
- パーティションを無制限に作れますので、拡張パーティションを作成する必要がありません。Windows OSの場合は最大128個しか作れませんが、普通のユーザーにとって128個のパーティションは十分です。
MBRディスクでは、パーティションとブートファイルが同じ場所に格納されます。そのファイルが上書きされたら、コンピュータを起動できないかもしれません。それに対して、GPTはブートファイルの複数のコピーをディスクに格納するため、MBRより安定性が高いです。それに、データが破損しても回復することができます。
図:理論上、GPT形式のディスクパーティションに無制限にパーティションを作成可能。
従って、容量が2.1Tを超えるハードディスク、或いは新しい購入したPC端末の場合は、GPTパーティションテーブルを強くお勧めします。現在、Windows Vista/7/8/8.1/10は全部GPTに対応できます。 Windows 8/8.1/10を使用しているユーザーは、GPTに置き換えたら、起動速度を大幅に速くするもできます。
異なるパーティションテーブル形式はOS移行に影響を与えるでしょうか?
上記のことにより、皆さんもMBRとGPTの違いが分かりになったでしょう。GPTは新しい標準規格で、段々MBRを置き換えています。しかし、高互換性により、初期のWindowsパーティションテーブルとしてのMBRは、ある特定の状況でまだ役に立ちます。
では、異なるパーティションテーブル形式はOS移行に影響を与えるでしょうか?確実に言えるのは、異なるパーティションテーブル形式はOS移行に直接影響を与えません。 ただし、OS起動において、MBRはBIOSを利用しますが、GPTはUEFIを利用します。
BIOS:
BIOSはBasic Input/Output System(ベーシック インプット/アウトプット システム)の略称です。 これは、マザーボードのチップ上に搭載されている低レベルのプログラムです。 PCが起動する時、BIOSはハードウェアを起動してから、Windows或いは他のオペレーティングシステムのブートローダーを起動します。 しかし、20世紀80年代に発表された後、BIOSでは、技術革新がほとんど進展していません。2.1TBまでのハードディスクしか対応できないばかりか、起動の時に1MBしかない実行領域により、ハードウェアとデバイスの実行速度を大幅に減らします。
UEFI:
UEFIは、BIOSに代わる新しいファームウェアで、BIOSの後継ともいえます。 UEFIは、 Unified Extensible Firmware Interface(ユニファイド・エクステンシブル・ファームウェア・インタフェース)の略称です。 UEFIは、従来のBIOS PC端末の起動の仕組みとは異なります。このインタフェースにより、オペレーティングシステムが自動的にロードできるので、起動速度が大幅に向上します。BIOSと比べると、UEFIには、高安全性、高起動速度及び大容量などの利点があります。 GPTとUEFIは相互補完の関係ですので、GPTの使用にはUEFI搭載のPC端末が必要となります。ユーザーにとって、UEFIの最大の利点はグラフィカルな画面デザインやマウス操作を導入できることです。オペレーティングシステムのような利便性には達していませんが、UEFIではテキストベースのBIOSに苦手意識を持つユーザーも設定に関するオプションの意味を簡単に理解できるようになります。
Windows 8以降のOSでは、UEFIのみに対応でき、従来のMBRで起動できない場合があります。これは、Microsoft会社が各製造メーカーに「セキュアブート」を有効するよう強制したためです。「セキュアブート」を有効した後、BIOS、周辺機器、OSとの互換性を保つための設定CSM(Compatibility Supported Module)は無効になります。従って、従来のMBRに対応できなくて、MBRデバイスではUEFIを利用しなければOSを起動できません。この時、UEFIからCSMに関するオプションを有効にしてから、MBRでOSを起動できます。
多くのクローンソフトは、ディスクのデータを完全に移行できますが、システムディスクの分割やブートファイルなどデータはコピーできないので、システムを完全にクローンすることは不可能です。従って、システムを再インストールする必要があります。
Renee Beccaのメリット
GPTとMBR二つのパーティションテーブル形式にも対応でき!
OSの移行には、このソフトはターゲットディスクとパーティションによってサイズを自由に調整できます。ターゲットディスク/パーティションの容量が元のディスク/パーティションより小さくても、元のディスク/パーティショの使用領域はターゲットディスク/パーティションの容量を超えない限り、制限ないでOSを移行できます。例
Aディスクでシステムパーティションの容量は250GBで、使用領域は80GBの場合は、Renee Beccaを利用すれば、制限ないでOSを80GB以上のディスク/パーティションに移行できます。ディスクの容量不足などのことを心配する必要がありません。関連記事:
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